ボストン日本人会は、今年2015年、50周年という大きな節目を迎えました。 1965 年に「ボストン日本人会」の現在のようなボストン近郊在住者を対象とした包括的な会員を擁する組 織としたという記録に基いております。
ともあれ「50年」を振り返ってみますと、日本人会会長は1965年初代会長の堀内實氏(故人)から始まり 私で14代目となります。1975年にボストン日本語学校を創設。初代校長の増渕興一氏から数えて現在の 横山勝寿校長が14代目となります。
また、1980 年に在ボストン日本国総領事館が設置され、初代の井口武生総領事氏から、現在の姫野総 領事が16代目として就任されています。
更に1986年にニューイングランド日系企業懇話会が55社で発足し、丸紅の吉田氏が初代世話人を務 められました。
さて、50 周年に矛盾するようですが、当ボストン日本人会の遥かなる祖先を辿って行きますと 1908 年 「日本人学生会(留学生の会)」という全米を対象とした会がボストンに設置された、との記録があります。日 本ボストン会が保管している記録ノートに、1908年(明治41年)11月1日夜、その第一回例会が浅野総一 郎の次男、良三氏が住む寮の部屋で行われ10人が出席、との記載があるとのことです。そしてこの日本人 学生会は戦後、ボストン日本人会へ発展したとも伝えられております。このように解釈によっては、優に 50 年をこえる歴史があることを推測させる記述が、あるということを疑問のまま付記させていただきます。
現存する「ボストン日本人会」会報は、1962年4月1日に創刊号が発行、数年の休刊を経て1972年6 月15日に復刊されて以来今日まで続いており、当会の貴重な歴史の記録であるとともにボストンに存在す る他の団体組織の歴史の一端をも垣間見ることができます。日本人会の足跡をたどる好機でもありこの度 日本人会の「会報」を基に、歴史編纂を進め日本人会並びに他の団体等の紹介記事も当記念誌として纏 めました。
ボストン日本人会の歴史の重さに思いを馳せ、次の世代へ繋がっていくように力を尽くして参りたいと存 じます。皆様のご指導、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
ボストン日本人会会長 中塚久生
2015年6月21日